視覚野神経細胞において視覚刺激により発現変化した遺伝子の網羅的検出

暗所飼育後に光刺激を与えたマウスの0時間後と4時間後の視覚野に由来する細胞のSingle cell RNA-seqデータを用いて、各細胞タイプにおける発現変動遺伝子の検出を行いました。

細胞のクラスタリング結果(14,760 cells, 2群、n=3, UMAP)

細胞のクラスタリング結果(14,760 cells, 2群、n=3, UMAP)

光刺激0時間後および4時間後の視覚野由来細胞のSingle cell RNA-seqデータをbatch effect correction (実験間誤差補正)後に統合し、クラスタリング結果をUMAPによりプロットしました。細胞タイプ名に続く( )内の数字はクラスタ番号を示します。

各クラスタの発現変動遺伝子(Heatmap)

各クラスタの発現変動遺伝子(Heatmap)

各クラスタに特徴的な遺伝子の発現量をヒートマップを用いて可視化しました。各クラスタの細胞数を上限100としてダウンサンプリングした結果を示します。上部のカラーバーは、細胞タイプを示します。

神経細胞における各遺伝子の発現レベル(Violin plot)

神経細胞における各遺伝子の発現レベル(Violin plot)

神経細胞と推定されたクラスタについて、各遺伝子の発現レベルをバイオリンプロットを用いて可視化しました。Excitatory neuronにはSlc17a7、Inter neuronにはGad1の特異的な発現が見られました。Inter neuronと推定されたクラスタでは、クラスタ毎に異なる神経ペプチドなど(Sst, Vip, Pvalb)の発現が見られました。

各クラスタの細胞分布および割合の比較

各クラスタの細胞分布および割合の比較

クラスタリング結果を、光刺激0時間後および4時間後の細胞に分けて表示しました。各クラスタの細胞構成比や分布に大きな変化は見られませんでした。図中の数字はクラスタ番号を示します。

各細胞タイプにおける発現変動遺伝子の可視化(Volcano plot)

各細胞タイプにおける発現変動遺伝子の可視化(Volcano plot)

細胞タイプごとの平均遺伝子発現量を、光刺激0時間後と4時間後で比較し、Volcano plotにより各遺伝子の発現変動比と統計的有意確率を表示しました。細胞タイプごとに固有の発現変動遺伝子が検出されました。

各細胞タイプにおける初期応答転写因子の発現変化の可視化

各細胞タイプにおける初期応答転写因子の発現変化の可視化

培養神経細胞を用いた実験などにより、神経活動により発現が変化することが知られている初期応答転写因子の細胞タイプごとの発現変化(log2FC)をヒートマップ表示しました。